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“ハナマルキ醸造 麹 研究室”(略称ハナマルケン)は、ハナマルキの全社員がもつこうしたマインドに光を当て、形にしていくプロジェクトです。

「やってみよう」と他人に呼びかけるのではなく、「やってみる」。
あくまでも自分たちが主体となるべく、「i try!」を掲げて活動します。

これまで市場に出なかった技術を昇華させた新しいみそや麹食材の開発、新時代のライフスタイルに合う商品の提案など、業界の常識にとらわれない商品が誕生するかもしれません。

新たな挑戦から生まれるものとの出会いを、私たち自身も楽しみに思っています。

ハナマルキはみそを中心に、100年にわたってものづくりを続け、おかげさまで「おみそならハナマルキ」として皆様に知っていただけるようになりました。

長年の歴史の中で培った一番の誇りは、技術力です。

麹の力と真摯に向き合い、麹のすごさを知るハナマルキだからこそ麹の未来や新たな可能性をつくりたい。

「麹ってこんなことができるんだ」「こんなにすごいんだ」という驚きを、日本国内はもとより世界に向けて発信していくために、その技術力を使いたいと決意しました。

その挑戦を象徴するブランドとして、HANAMARUKENを育てていきます。

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追いこうじ
みその熟成途中で麹を追加し、華やかな香りやまろやかな甘味、深い旨味を引き出す製法です。みその発酵過程では、米のデンプンが麹菌によって分解されて糖分に変化し、甘味を生みますが、熟成中に酵母菌が糖分を食べてしまうため、少しずつ甘味は減少していきます。そこで「追いこうじ」をすることで糖分を補い、甘くまろやかな味わいをプラスします。「追いこうじ」の製法では酵母菌が活発に動いているため、華やかでフルーティーな香りがあるのも特徴です。昭和20年頃に実施し、生産効率などから一度廃止していた伝統的な製法で、現在の技術力と設備投資により2021年に復活させました。
小わけ仕込
ハナマルキの工場では、多くのみそをまず90tタンクで仕込み、途中でホッパーに開けこんで「天地返し」を行い、5tタンクに移して熟成させます。天地返しを行うのは、酵母菌を活性化させて発酵のムラをなくし、熟成具合を均一にするためです。「小わけ仕込」は、途中で通常のタンクに比べて10分の1ほどの容量の小さなタンクに小わけした状態で熟成させる製法です。小わけにすることで、酵母菌がムラなく、活発に動きやすい環境をつくります。かつて多くの家庭で自家製みそを樽などの小さな容器で仕込んでいたように、昔ながらの伝統的な製法の要素を含んでいます。
国産原料
みその原料となる大豆には、「トヨマサリ」や「エンレイ」を使用しています。油分が少なく炭水化物を多く含み、煮ると柔らかく、つぶすとなめらかになるのが特徴です。色も白く美しく、技術者の間ではみそ造りに適した品種として知られています。大豆の仕上がりは、みその出来に影響しやすいもの。同じように煮ても少し固かったり、逆に柔らかすぎてしまうものもあります。新しく仕入れる大豆を蒸煮する際は、まずサンプルを入手し、技術者がその年の大豆に合わせて火の入れ方や蒸煮時間を調節することで、品質を保っています。米や塩も、みそ造りに適した、大豆の旨味を引き出してくれる原料を厳選して使用しています。
古式天然醸造
一般的な商品では、人工的に加温し、麹菌の酵素や酵母菌が働きやすい30℃程度に発酵室の温度を保っています。短いものなら50日、長いものは90日ほど熟成させて完成です。「天然醸造」はこうした人工的な加温をせず、自然に任せた発酵を行う製法です。寒い時期に仕込んで夏を越させ、約1年間かけて、信州・伊那谷の気候に寄り添いながらじっくりと熟成させます。長期間の熟成中も品質を保つため、昔ながらの設計で塩分は高めに仕込みます。みその色づき具合で熟成の度合いを判断するので、技術者の感性がものを言う、てまひまのかかる製法です。